【管理職向け】自己肯定感の低い部下を持った時の接し方

2019.12.16 (月)

 

 

私は、東証一部上場の不動産会社で、コンサル兼営業を11年担当しました。

入社5年目からの5年間で200名中、トップ表彰を5回受賞し、人事制度上、最短で管理職に出世し、年収も1000万円を超えました。しかし、入社3年目時点で最低評価で、自己肯定感など、全く持てない状況にありました。それを乗り越え、表彰連発時には自分への自信で溢れていました。

そうしたアップダウンを経験し、管理職になった際、かつての自分とダブるような自己肯定感を持ててない若手社員を受け持ちました。その社員が自立し、今では約50名の事業所内のエースとして表彰を受賞するまでに至りました。

 

そのような自己肯定感が低い部下を受け持った際の接し方についてお伝えします。

 

 

自己肯定感が低い理由は、内向的性格であることに自信が持てないから

営業マンとして実績を積み上げていくと、比較的早期に出世します。なぜならば、営業部門は数字が評価軸だからです。企画、総務、経理部門の評価軸と比較すると、評価に差が生まれやすく、成果を上げた社員=優秀という扱いになり、早いうちから役職を与えられることもあるでしょう。

役職には課長などの管理職や主任格、いずれの形にしても、部下を何名か受け持つことになります。その中には、入社時は自信満々だったけど、失敗を重ねているうちにすっかり自分に自信を失ってしまった状態の人を部下にもつこともあるでしょう。お客様と会話するときにオドオドしてしまったり、上手に話すことができない社員もいます。または、前の上司にパワハラまがいの叱責を受け続け、すっかり精気を失ってしまった社員なども見かけます。

自己肯定感を持てない理由は、自分と他人を比較してしまうことにあります。特に営業の世界では、社内外問わず誰に対してでもオープンな性格で、いわゆる目立つタイプの性格である外向的性格が正解といわんばかりに注目を浴びます。世の中の営業マンに対するイメージも、仕事がデキる、デキないの指標とは別に、性格面においても明るくて、誰とでも仲良くなれるといった要素があることは否めません。

新入社員で入社した時を思い出してみると、同期で一番期待されていた社員は、新入社員時の研修で、最もリーダーシップを発揮し、まだお互いに慣れていない人立ちに積極的に話しかけたり、ムードメーカーになるような、いわゆる明るくて気さくなタイプな人ではなかったでしょうか?その社員は社内でも最も花形の部署に配属されることはよくあることです。

そうした社内外における優秀の定義=外向型性格であることを積み重ねていくうちに、心の奥底に、自分の性格の明るさや他人との距離感の詰め方に苦手意識やコンプレックスが芽生えてしまいます。その時にこそ頼りになるのが上司や指導役ですが、環境に恵まれず、頼りにすることができない場合、ますます自己否定感を持ち、自分の性格に自信を失ってしまいます。

そのように、心のベクトルが後ろ向きになった状態は、仕事面にも大きく影響し、当然お客様から見てもその自信の無さが伝わり、成果に繋げられません。そうした積み重ねから、営業に向いていないとか、辞めたいとか、自信を喪失してしまう悪循環に陥り、社会人としての大事な若手時代のキャリアを躓いてしまうのです。

 

 

1対1の静かな環境で考えを引き出す

自己肯定感を持ててない社員に対して最もやってはいけないのは、人前で否定することです。否定することだけでも良くありませんが、ただでさえ自分に自信を持つことができていない社員に対して、大勢の前での叱責は、追い打ちをかけるようなものです。

 

自己肯定感を持てない人を伸ばす方法は、1対1の環境を作りブレストさせることです。ベンチャー界隈では主流である1対1のミーティングですが、日本企業の実践例ではYahoo!が有名です。通称1on1ミーティングと呼ばれます。従来は、上司と個別に話すといえば、半年もしくは1年に1回実施される人事評価面談くらいしかありませんでしたが、このミーティングは週次もしくは最低でも月1度は上司と部下との間で面談の機会を設けるもので、部下の成長を促進する目的で行われます。

この1対1のミーティングの効果は、自己肯定感を持てない社員に対して特に効果を発揮します。日常ではオフィスで会話しても自信なさそうに受け答えしている社員でも、1対1の環境になると急に心の中に留めていた気持ちを爆発させてきます。特に上手くいかなくて自分に自信が持てない自分自身に悔しさやくすぶっていることがよく分かります。特に、人前では自分を主張しないタイプの社員の場合、自分の意見が周囲に聞かれているのではないかと、必要以上に気にしたりして、自分の意見を主張することをしません。

または、プライドが邪魔をして、ちょっと背伸びした発言をして、かえって内容の無さを露呈してしまうこともよくあることです。しかし、対面で1対1だと、周囲の目を気にせずに、自分のペースで話すことができるため、そういった心のストッパーが外れて、本音を引き出しやすいのです。

 

 

1on1ミーティングのやり方

1on1ミーティングを行う上で、まず重要視したいのが環境です。例え、オフィスの自席で1対1になっても意味が薄いのです。目的は周囲の目を気にせずに本音を引き出すことですから周囲から見られない、聞かれない場所が大事です。

 

会議室などがイメージできますが、いざ、部屋の四隅が閉鎖された場所で、上司と面と向かう状況では、なにか尋問されている気分になり、素直に心を開いた会話をすることができないことは想像に易いです。そこでお勧めな場所がカフェです。静かすぎず、かつ適度に人の声が飛び交うため、緊張感が緩和されます。コーヒーや少し甘いものを入れながら話をするとよりリラックスした会話ができるでしょう。

 

開催場所のイメージができたら次に重要なことは、あらかじめ部下に開催する趣旨を伝えることです。あなた自身もプレイヤーの経験があるなら分かるかもしれませんが、プレイヤーは日常のアポイントや商談、その準備、社内会議などで忙しく、少しでも自分自身の仕事に時間を使いたい心理があります。その中で、ミーティングしよう、と話を持ち掛けても、ここで話せばよろしいではないですか?という気持ちになりますよね。

 

1on1ミーティングの主人公は部下の方自身です。部下自身の方の思考をブレストし、自分自身が日常の仕事を言葉で整理して振り返り、上司であるあなた自身と話すことで、新たな気づきや少しの自信を築くことにあります。その趣旨を伝えずに招集してしまうと、部下は一刻も早く終わりたい心理状態のため、心を開いて話してくれません。趣旨をきちんと伝えてから招集をするように心掛けましょう。

最後に、ミーティング中に上司のあなたがやらなくてはいけないことがあります。それはメモです。1on1ミーティングは1回限りでは効果をなしません。開催頻度を週次や月次など一定期間に統一することで、部下の心理や発言内容の定点観察を測ることに意義があります。そのため、毎回のミーティングの内容を記録しておかないと、前回からの経過や発言、表情の変化に気づくことができません。

また、メモをしておくと、前回こうして話していたけど、今はどんな気持ちで考えている?といったように前回の部下の方自身の気持ちの整理に一役買う上、部下の立場でも自分では意識していなかった自分の声に客観的に気づくことができます。日常の会議録などは部下に任せることが多いかと思いますが、このミーティングについては、上司のあなた自身が記録を取り、大いに活用していきましょう。

 

 

自分の価値観を押し付けない

1on1ミーティングを行う上で1つだけ注意しなければいけないことがあります。それは自分の価値観を押し付けないことです。

 

自己肯定感を持てないのは、自分に自信を持ててないことによります。しかし、それはきっかけがないためであり、必ずしも能力やセンスがないからではありません。そんな社員に対して、自分の成功体験を伝えてきっかけを与えたいと思うことはあると思います。その気持ちは素晴らしいですが、そのあまりに、自分のルーティンや自分のテクニックなどを強要してはいけません。あくまで自分はこうしてきたらこういう成果が上がったよと、成功の一例として伝えるに留めることです。

 

自己肯定感を持てない人は、自分に自信を失っています。つまり、気持ちをベクトルで表すと、後ろ向きになっている状態です。その人に対して、いきなり前を向こうと誘っても、すぐに前向きになることはできません。人は自分で目的や関心がないと、いくらノウハウや教え方が秀逸でもそれが身になることはありません。

自己肯定感を持てない性格の人が内気で、あまり人前に出ることのないタイプの場合、その人は自分と向き合うことによって、ゆっくりと心を整理していきます。そのことに気づけていないために疲弊していってしまっているのです。

内向的な性格の人の特徴として、エネルギーの取り入れ方法が挙げられます。内向的な性格の人も外部との刺激を欲しますが、外向的な人と比較するとそのキャパシティが低いため、外部との刺激によってたちまち疲弊しています。自分のキャパシティが低いという事実や、その疲弊した心の回復方法を知らずに、ただ外向的な人と比較してしまうと、たちまち自分に失望してしまうのです

 

内向的な性格の人の心の回復方法は、自分の中にある刺激のエネルギーレベルを測ることです。自分の心に次の問いを立て、回答することで、自分の心のバランスを取ることが目的です。

① 取り込む刺激は多くないか?抱えすぎていないか?
② 今、自分の心は前に向いているのか?後ろ向きなのか?
③ 現在抱えている刺激の量はキャパシティを超えていないか?
④ 1人で情報を整理する時間は確保できているか?

忙しい部下の方に、自分で問いを立てる時間を設けることは至難の業です。だからこそ、上司のあなたができることは、自分と向き合う時間を意図的に作り、自分と向き合うことにより、部下の方自身が自分で心の回復感を得られることに気づかせてあげることに尽きます。

そのための手段が、前項でお伝えした1on1ミーティングです。部下自身の方の自分と向き合う時間を確保し、そのための引き立て役になってあげることが、自己肯定感を持てない部下を持った上司の方が一番初めにできることです。

 

 

小さな成功に対ししっかり褒める

少しずつ成果が上がり始めると、自然と部下の方にも自己肯定感が芽生えます。

 

少し前までは自分からアポイント先で営業案件の種まきをするようなことは無かったのに、できるようになっただとか、自分でできる営業マンの真似をするなど工夫して、プレゼン資料を持っていくようになっただとか、ちょっとした進歩です。

その際に上司のあなたができることは惜しみない賛辞です。まだ数字として表れていないとしても、その行動が以前よりも、心のベクトルが前に向いていると感じたら、迷いなくその行動に対して賛辞を贈ると良いでしょう。それが、最短かつ確実に、より一層の自己肯定感を芽生えさせ、自主的に成果を上げる営業マンに育つための手段だからです。

私自身も褒めないタイプの上司と褒めてくれる上司の両方を経験しました。もちろん褒めるべきことを成しえてこそ、褒める効果があることは前提ですが、頑張っても褒めてもらえない、触れてもらえないことは、上司への不満、不安感へ繋がります。

・アポイント先に出向いた際に次回の営業案件を種まきできて、それを業務報告書に書いたのにフィードバックはなかった。
・デキる営業マンの真似をして少し時間はかかったけどしっかり資料の準備ができて、上司に提出したのに、特に見てくれた形跡もなかった。

こういった積み重ねが少しずつ心の乖離を生んでいきます。確かに目立った数字の成果として表れてはいませんが、結果は適切なプロセスがあってこそ、生み出されるものです。

 

単発的な成果はまぐれで生み出されることがありますが、継続的な結果には、必ず適切なプロセスがあります。だからこそ、そのプロセスに意義があると感じた時点で賛辞を贈ることで、そのプロセスに自信が芽生え、より強固なルーティンに繋がっていきます。

私も前述の自己肯定感を持てない部下を持った時に、少しずつお客様との接し方や対応のスピードが上がってきたと感じた時には、まだ数字には大きく表れていなくても褒めるように心掛けていました。なぜならば、その積み重ねを継続していけば、近い将来に数字という形で大きな成果を上げるだろうと感じたためです。

大きな成功は、小さな成功体験の積み重ねで自己肯定感を感じてこそ、チャレンジングな気持ちを生み、掴むチャンスを得られるものです。先ほどの1on1ミーティングを行えば、部下の方の発言や態度が目に見えて分かるはずです。そうした時にすかさず褒めること。大げさでなく、言葉として褒めること。それにより、部下の方はより自分への自信を芽生えさせ、大きく成長することができるでしょう。

 

 

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